苫小牧市山手町2のピザ店「たなかのぴざや」では、苫小牧クラフトスパイスぴざ(1000円)を提供している。具はジャガイモ、タマネギ、チーズ、バジル、サルシッチャ(生ソーセージ)とシンプル。もちもちとした生地とジャガイモのほくほくとした食感、サルシッチャの香り高い味わいが、スパイスのパンチのある風味とマッチしている。
コンセプトは「ビールやコーラなどの炭酸に合うピザ」。苫小牧クラフトスパイスを焼く前と焼いた後の2回振り掛けており、店主の田中麻衣さん(38)は「スパイスを全面に押し出すような工程にした」と語る。クラフトスパイスに使われている根昆布に着眼し、隠し味としてしょうゆを使用。うま味と塩分を加えることで、味に深みが生まれた。
素材の組み合わせによって深い味わいを追求する同店のピザの中でも、「クラフトスパイスぴざ」は異色の存在だが「このピザが一番好き」というリピーター客も。特に男性客の支持を集めているという。
同店は2014年に同町にオープンし、19年3月、現在の場所に移転。食材研究に基づく独自のピザ開発に取り組む田中さんは苫小牧クラフトスパイスについて、「辛味もなく、和洋中問わずさまざまな料理に合う」と評価。「多くの人に愛されるグルメになれば」と期待している。
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苫小牧都市再生プロジェクト委員会(会長・岩倉博文苫小牧市長)が昨春、完成させたオリジナル調味料「苫小牧クラフトスパイス」。市内の認定飲食店で提供されている、スパイスを使ったグルメを紹介する。全6回。
苫小牧市山手町2の1の3。営業時間は午前11時~午後9時半。水曜定休。携帯電話080(8290)3952。