政府は日付で2023年春の褒章受章者を発表した。受章者は644人(うち女性173人)と20団体。学術やスポーツ、文化・芸術で優れた業績を挙げた人に贈られる紫綬褒章は、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で優勝した日本代表「侍ジャパン」が受章した。脚本家の坂元裕二さん(55)らも選ばれた。発令は29日。
「侍ジャパン」の受章は3度目で09年以来。坂元さんは、1991年に放送され社会現象にもなったテレビドラマ「東京ラブストーリー」の脚本を担当した。最近では、映画「花束みたいな恋をした」を手がけ、リアリティーのある人物造形などが評価された。
絶滅の危機にある魚の遺伝資源の保存などを可能とする技術を確立した東京海洋大の吉崎悟朗教授(57)や、美術史家の三浦篤さん(65)も選出された。
受章者には、天皇陛下が5月15日に皇居で面会される。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、面会は19年秋を最後に見送られていた。
内訳は、紫綬褒章は21人(うち女性1人)と1団体、農業や工業などに従事した人に贈られる黄綬褒章が200人(同17人)、社会福祉増進などに貢献した人が対象の藍綬褒章は412人(同148人)、社会奉仕活動の実績をたたえる緑綬褒章が10人(同7人)と19団体、危険を顧みずに人命救助に尽力した人が選ばれる紅綬褒章は1人だった。