糖尿病の診断基準には達していないが、血糖値が正常値より高い「糖尿病予備軍」。これらの人がビタミンDサプリメントを摂取することで、糖尿病の発症リスクが低下したと、国際共同研究グループが発表した。
ビタミンDは魚類やキノコ類などに含まれる栄養素で、サプリメントでも摂取できる。さまざまな働きがあるが、インスリンの分泌や糖代謝にも関与している。
研究グループは糖尿病予備軍の4190人(平均年齢60・6歳)を対象に、ビタミンDサプリメントの摂取による糖尿病予防効果を、ビタミンDとプラセボ(偽薬)摂取で比較した三つの臨床試験のデータを解析した。
それによると、プラセボを摂取した人の25%が3年間の追跡期間中に糖尿病を発症したのに対し、ビタミンDサプリメントを摂取した人では22・7%だった。糖尿病発症のリスクは3年間で3・3%低下した。
(メディカルトリビューン=時事)