チャットGPTに聞いてみた 関根(せきね) 久修(ひさのぶ)

  • ゆのみ, 特集
  • 2023年4月13日

  最近話題のチャットGPTは、膨大なデータを学習した人工知能がさまざまな問いに人間が書いたような自然な文章で回答する対話型プログラムである。学習したデータ量が桁違いであるため、大まかに問題の所在を捉えられるというメリットもあるそうで、そのチャットGPTに「日本の人口減少・高齢化への対応策」を聞いてみた。

   読める文章で論点整理された回答が返ってきた。長くなるのでポイントのみ書くと、(1)未婚化・晩婚化には結婚や子育ての価値に関する意識改革、(2)給付金の支給などによる出産・子育てへの直接的支援、(3)育児休業制度の拡充や長時間労働の是正などワークライフバランスの改善と育児参加促進、といった少子化対策に加え、高齢化への対応として、(4)高齢者の社会参加促進による孤立解消・生きがい創出・元気づくり、が並ぶ。

   労働供給や需要の減少という経済面の課題には、(5)言語や文化の違いに対するサポートを前提とした移民政策や外国人労働者の受け入れ、(6)地域の特性・魅力を生かした産業育成や移住促進を通じた地域の持続可能性の向上、(7)ヘルスケア・情報通信・自動化分野のイノベーションや外需の取り込みによる需要創出が挙げられ、結論として、「これらの施策を長期的な視野で計画的・複合的に実施することが重要です」との回答であった。

   人工知能(AI)のデータ学習による回答なので目新しい着眼点があるわけではない。社会保障制度や地域のインフラなど他にも課題はあるが、要は、わがまちの強み・弱みを踏まえて、行政、企業などの各主体が「長期的・計画的・複合的」に取り組んでいくことが重要だろう。

  (苫小牧港開発社長)

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