がん患者の配偶者は、うつ病やストレス関連障害などの精神疾患の発症リスクが高かったと、国際共同研究グループが発表した。
研究グループは、デンマークとスウェーデンのがん登録データを用い、1973~2016年に新規にがんと診断された患者の配偶者54万6321人と、非がん患者の配偶者273万1574人を追跡調査した。
約8年の追跡期間中の精神疾患の発症率は、非がん患者の配偶者の5・6%に対し、がん患者の配偶者では6・9%だった。配偶者の精神疾患発症リスクはがん診断から1年以内が最も高く、うつ病で1・38倍、ストレス関連障害で2・04倍に上昇した。
また、膵臓(すいぞう)がんなどの予後不良とされるがんや、進行した段階で診断されたがん患者の配偶者、および男性の配偶者ではリスクが特に高かった。
(メディカルトリビューン=時事)