将棋の渡辺明名人（38）に藤井聡太六冠（20）=竜王、王位、叡王、棋王、王将、棋聖=が挑戦する第期名人戦7番勝負の第1局が5、6日、東京都内で指され、後手の藤井六冠が110手で勝った。第2局は27、28日、静岡市で指される。

　1日目から両者ゆっくりした展開が続いていたが、6日午後には互いの大駒が敵陣に入り攻め合いに。藤井六冠が緩急自在の指し回しでリードし、粘る名人を退けた。

　谷川浩司十七世名人（61）が持つ最年少名人（21歳2カ月）の記録更新に向け好発進。歴史ある名人戦の舞台を初めて踏んだ藤井六冠は「いいスタートが切れたかなと思う。序盤から常に難しい局面が続いて、充実感があった」と語った。

　敗れた渡辺名人は「次戦は、気を取り直して向かっていきたい」と話した。