カンボジアを拠点に日本に特殊詐欺の電話をかけていたなどとして、警視庁が詐欺の疑いで、現地にいる20~50代の日本人の男人の逮捕状を取ったことが7日、捜査関係者への取材で分かった。近く身柄の引き渡しを受けて日本に移送し、逮捕する方針。
男らは海外の拠点から特殊詐欺の電話をかける「かけ子」とみられ、同庁は詐欺グループの実態解明を進める。
捜査関係者によると、現地当局が1月下旬、カンボジア南部のシアヌークビル州のホテルを調べたところ、男らの客室から大量の携帯電話や詐欺の手口が書かれたマニュアル、被害者の名前が記された資料などが見つかった。
男らは現地当局に対し、「観光目的で入国した」などと説明したという。
逮捕状の容疑では、男らは1月、東京都内の60代女性に「有料サイトの未払い料金がある」などとうその電話をかけ、電子マネー「ビットキャッシュ」約25万円分をだまし取った疑いが持たれている。
同様の被害がほかにも複数件確認されているといい、同庁は男らに暴力団関係者が含まれている可能性があるとみて調べる。