アイスホッケーアジアリーグのレッドイーグルス北海道DF橋本僚主将(30)がレギュラーシーズンのベストDFに選出された。キャプテンとしてチームをまとめながら高水準のパフォーマンスを見せた橋本は、ジャパンカップの2シーズンを含めた4年連続となる受賞に「チームを引っ張り続けられた証し」と笑みを浮かべた。
初選出された2019~20シーズン、続くジャパンカップ2020では、同賞を狙っていた。「DFはポイントが評価に直結しない。いかに毎試合インパクトを残せるか、終わるまで気が抜けない」
心境に変化が現れたのはジャパンカップ2021、キャプテン就任がきっかけだった。「相手チームからの見え方だけでなく、チームメートの目も気にするようになった。弱いところを見せず、毎試合強い気持ちで挑み続けた」。チームリーダーとしての責任感が橋本を突き動かした。その思いは年々強固なものになり、精神的な成長につながっていった。
今季のテーマは「どんなときでも動ける体づくり」。疲労や加齢による衰えを見せないよう、一年を通じて体力強化に重きを置いた。気持ちの強さは体力面にも通ずる部分があったといい、「疲れていても『まだいける』と気を引き締められた」と話す。レギュラーシーズン全試合に出場し、4ゴール44アシスト。「もっとやれた試合もあったが、シーズン通してプレーの波を少なくできた」と自己評価する。
ラインメートであり今季最多アシスト、最多ポイント、ベストFWの3冠を獲得したFW中島彰吾との連係を「自分たちが点を取らなければ勝てない―という気持ちで取り組んでいた。試合を決めるようなゴールなど、仕事できていることが多かった」と振り返る。コンビを組んで4年目になるDF佐々木一正についても「この2人なら任せられる―と思ってもらえている。2人で自信を持ってプレーする姿を他の選手にも見せ続けたい」。
来季の意気込みは「継続」。ただならぬ緊張感の中で死闘を繰り広げたプレーオフファイナルで、橋本は1段上のプレーができたという。見返した試合映像には自信につながるものもあったといい、「自分の中で見つけられたものを来季は開幕から継続したい」と抱負を述べた。