大規模改修で昨年11月から休業していた苫小牧市の観光施設「道の駅ウトナイ湖」(市植苗)が17日、リニューアルオープンした。屋内空間が一新されたほか、新設された別棟の飲食テナント施設もお目見えした。約4カ月ぶりの営業再開に多くの人が足を運び、新装の道の駅を楽しんだ。
再開を待ちわびた400人近い来館者が、午前9時の営業開始前から施設の入り口で列をつくった。記念品として先着300人に用意した野鳥「シマエナガ」のキーホルダーは、わずか5分で配布を終了。館内はにぎわいを見せた。
来館者は屋内の大きな窓から見渡せるウトナイ湖の景色を眺めたり、直売所でジャガイモやトマトといった野菜や、カーネーションなど切り花を買い求めたりしていた。市内在住で会社の同僚3人とオープン前から並んだという山本栄子さん(68)は「記念キーホルダーが欲しかったのと、新しくなった道の駅が見たくて来た。きょうは人が多いので、また来てゆっくりと館内を回りたい」と話していた。
市が総工費約1億3900万円を投じた大規模改修は、施設(鉄骨造り平屋建て、面積約950平方メートル)内の壁や床を新しくし、物販スペースなどのレイアウトを変更。人気の「B1とんちゃん豚まん」を扱う売店プレジールには屋外からも商品が買える専用窓を設けた。インバウンド(訪日外国人旅行者)の利用促進に向け、多言語で観光スポットを紹介するタッチパネル式観光案内板も導入した。
別棟の飲食テナント施設(木造平屋建て、面積約50平方メートル)には飲食販売の4店舗が入居。17日は焼き菓子ワッフルを提供する「デザートパーク」など3店がオープンし、残り1店も今月中に営業を始める。
18、19日はキッチンカーや大道芸人を招いた記念イベントも予定する。駅長の陶祥教さん(47)は「改修で開放感のある造りになった。市民や観光客の方々に広々とした空間を楽しんでもらえれば」と来館を呼び掛けている。