小学校を卒業し、4月に中学生になる子どもらには、部活動を楽しみにしている子もいるだろう。その部活動(主に運動部)は今、運営主体を学校から地域の民間クラブなどに移す動きにある。
教員の負担軽減などが目的で、休日の活動から始めて段階的に平日に広げられる見通し。胆振管内でも自治体の教育委員会が、学校の希望に応じて外部人材を配置できるよう部活動指導員を募集していたり、部活動指導専門の地域おこし協力隊を採用したり、地元の団体やクラブと連携して指導者や活動場所を確保する検討を進めていたりする。
ただ、過疎地などでは外部人材を確保しにくく、確保できても生徒に分かりやすく教えて公平に指導する力も求められる。移行はそれほど容易ではなく、スポーツ庁と文化庁は昨年の年の瀬、当初の移行期間2023~25年度をこの3年間にこだわらないと緩和している。
中学時代は、成長期に思春期が重なる繊細で伸び盛りの時期。いい指導者と環境に恵まれてぐっと成長する一方、指導者不足などで芽を摘まれる子がいないよう、移行の間も混乱なく望ましい指導を受けられることを願う。競技大会などで子どもらが活躍すれば、励まされるのは私たち大人なのだから。(林)