アイスホッケーアジアリーグ2022~23プレーオフセミファイナルが11日、白鳥王子アイスアリーナ=苫小牧市=などで第2戦が行われ、レッドイーグルス北海道は栃木日光アイスバックスを2―1で下し、ファイナル進出を決めた。首位のHLアニャンもひがし北海道クレインズに勝ち、18日からのファイナルでイーグルスと激突する。
ファイナルは18、19日が白鳥王子アイスアリーナ、23、25、26日が韓国で行われる。
▽2回戦(白鳥王子アイスアリーナ)
レッドイーグルス北海道2―1栃木日光アイスバックス
▽得点者【レ】久慈(中島、中屋敷)髙木(入倉)【日】鈴木雄(鈴木健、佐藤)▽GK【レ】成澤【日】福藤▽シュート数【レ】30【日】31▽反則【レ】6分【日】6分▽パワープレー得点【レ】1【日】1▽キルプレー得点【レ】0【日】0▽観客数1308
久慈の2試合連続ゴールが拮抗(きっこう)した試合展開を打ち破った。第3ピリオド4分すぎには髙木のリバウンドゴールも決まった。その後も堅い守りを貫き、最少失点で栃木日光を抑え込んだ。
▽同(アニャンアイスアリーナ)
HL2―0ひがし北海道クレインズ
― 苦しい戦い、勝ち切る
2連勝でプレーオフファイナルへの進出を決めたレッドイーグルス。菅原監督は2戦ともに苦しい試合だったと話し、勝因を「選手たちの運動量の多さと判断の良さ」と振り返った。
ファイナルで対戦するHLアニャンとは、昨年12月4日の試合を最後に3カ月以上の間が空いている。18日からの試合を前に「時間をかけて研究し、今以上のチーム力で戦いたい」と力を込めた。
ハードな2連戦を守り抜いたGK成澤は、気持ちの切り替えを重んじていた。9日の第1戦勝利後も、翌日の練習から全員が集中できていたといい、11日の試合後半では栃木日光の6人攻撃をチームで堅く守り切った。「ロースコアで抑えないと勝てない。気持ちのギアを上げ、1本目のシュートを止めることに意識を向けた」
ファイナルはホームリンクの白鳥王子アイスアリーナで2連戦後、アニャンアイスアリーナ=韓国=に乗り込む。成澤は「韓国のリンクは白鳥よりも一回り小さい。感覚を取り戻しながら、まずは今週末の試合に向けやっていきたい」と話した。
―プロの前で、小学生はつらつプレー
アイスホッケーアジアリーグのレッドイーグルス北海道は11日、白鳥王子アイスアリーナでの栃木日光アイスバックスとのプレーオフセミファイナル第2戦の前座試合として、市内の小学生アイスホッケーチーム4チームを集めた「クロスアイスチャレンジマッチ」を行い、子どもたちがゲームを楽しんだ。
苫小牧埠頭との共催。同社アイスホッケー部員がレフェリーやコーチを務めた。新型コロナウイルスの影響で2年越しの開催となった試合には小学1~3年を対象に50人が参加した。子どもたちは保護者約100人が見守る中、リンクを元気いっぱいに駆け回った。
今年からアイスホッケーを始めたばかりだというレッドスターズの佐藤怜奈(泉野小3年)は「試合に出たことがなかったので楽しかった。相手も強く、頑張ってパックを追い掛けた」と笑みを浮かべた。
苫小牧埠頭は苫小牧アイスホッケー連盟のC級とD級にチームを登録しており、地域貢献の一環として後援した。海津尚夫社長は「試合経験が少ない子たちに機会を与えることで、将来的な苫小牧のアイスホッケーを支える人材育成に寄与できたら」と話していた。
今回の試合の責任者を務めた林誠司さんは苫小牧出身で、自身も幼少期からアイスホッケーに打ち込んできた。子どもたちの元気な姿に「アイスホッケーに恩返しがしたい。少しでも楽しさを知ってくれたら」と目を細めた。