きょうは約2万2千人が犠牲になった2011年の東日本大震災から満12年の「3・11」。不思議な目覚めだった。空が白み始めた午前5時すぎ、ぐらぐらと体が揺れ始めて、慌ててラジオのスイッチを入れると、日高管内東部を震源とする震度4の地震情報。「きょうは地震で一日が始まるのか」と、偶然に驚いているとアナウンサーが「東京23区で地震」と、別の地震発生情報を読み始めた。
日本は地震大国と言われる。3・11以降に国内で発生した地震を「理科年表2023」の「おもな被害地震年代表」で確かめてみた。死亡1人、家屋全壊1戸以上の被害があったとして所収された地震は16件にも上った。東日本大震災を引き起こした東北地方太平洋沖地震と関連の地震をはじめとして長野、千葉、熊本、鳥取などの地名の付いた地震が並んでいる。18年9月6日未明の北海道胆振地方中東部地震も、この期間の代表的な地震だ。厚真町では震度7の揺れを記録。全道を大停電に陥れ、40人以上の命を奪った地震として記憶にも残っている。
3・11を前に、新聞やテレビが特集を組み地震や津波への備えを呼び掛けた。津波や原発事故の恐ろしい映像が繰り返し流された。備えは進んでいますか。問い掛けは、終わることなく続く。(水)