千歳・支笏湖氷濤まつり 来場者数 大幅に回復

  • 支笏湖日記, 特集
  • 2023年3月10日
ライトアップされた氷濤まつり

  支笏湖の象徴的な冬のイベント「千歳・支笏湖氷濤(とう)まつり」が盛況のうちに幕を閉じました。1月28日に始まったイベントは2月23日までの27日間にわたって開催され、延べ約10万3000人の来場を頂きました。新型コロナの感染が続いていた昨年の約5万5000人、一昨年の約3万8000人と比べると大幅な増加です。

   実際、駐車場を利用する車の台数も新型コロナが流行する直前で花火大会も行われていた2020年と比較し、バスは2割ほど減っているものの、乗用車は1・4倍、約7400台も増加しています。20年とは、入場者数のカウント方法が異なり、単純に数字では比較できませんが、コロナ禍前と同水準あるいはそれ以上に入場者数は回復してきているのではないかと感じています。

   また今年の特徴として、外国人の来場も目につきました。支笏湖ビジターセンターでも外国語での会話をよく耳にしました。主に韓国や台湾、香港等からの観光客が多く、連日、支笏湖から千歳へ向かう路線バスは、大きなスーツケースを持った観光客で大混雑。夕方の便は多い日には3~4台を増便し対応していました。一気に外国人観光客が回復してきているのを実感しています。

   そんな中、会場では「苔(こけ)の洞門」など、天井も囲まれた氷像が復活し、会場内のライトを一時的に消灯する演出も行われました。日中は子ども連れの家族が多く、夕方からはライトアップを楽しむ方であふれ、思い思いに支笏湖の水で造られた幻想的な氷像を楽しんでいるようでした。私のひそかな楽しみは朝日に照らされた氷像を見ることでした。氷像を透過した太陽の光は、支笏湖ブルーをより一層際立たせます。夜とは異なる美しい光景です。もっと多くの人に見てもらいたいと思う瞬間です。

   来年はどんな氷濤まつりになるのでしょうか。来年の開催に向けた取り組みが既に始まっています。

  (支笏湖ビジターセンター所長 木林正彦)

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