1日午後0時20分ごろ、埼玉県戸田市美女木の市立美笹中学校に刃物を持った少年が侵入し、校舎3階の廊下で男性教員（60）を切り付けた。男性教員計4人で少年を取り押さえ、県警は殺人未遂容疑で少年を現行犯逮捕した。

　逮捕されたのは、さいたま市浦和区の男子高校生（17）。「人を切り付けたことは間違いない」と容疑を認め、「誰でもいいから人を殺したいと思った」と供述しているという。県警が当時の状況や経緯などを詳しく調べている。

　さいたま市内では2月、猫の死骸が見つかる事件が相次いで発生。捜査関係者によると、少年はこの事件への関与をほのめかしているといい、県警が関連を調べている。

　県警によると、事件当時、校舎3階の教室で在校生が試験を受けており、男性教員は教室後方で試験監督をしていた。少年が教室に侵入してきたため、駆け付けた他の男性教員3人と少年を取り押さえた際、上半身を複数箇所切られて負傷し、病院に搬送された。命に別条はないという。

　教室内にいた生徒は教員の指示で避難したため、けがはなかった。県警は、廊下で事件に使ったとみられるナイフ1本を押収した。 　現場はJR埼京線北戸田駅から南西に約2キロの住宅と工場が混在する地域。

　さいたま市内では2月13日、荒川彩湖公園のベンチに猫の脚が置かれる事件が発生。その後も小学校などで、切断された猫の死骸の一部が相次いで見つかり、県警が捜査していた。