【ワシントン時事】米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは26日、新型コロナウイルスの起源を調査するエネルギー省が、自然由来ではなく「研究所から漏出した可能性が最も高い」と結論付けたと報じた。ホワイトハウスや議会関係者に新たに共有された機密報告書の内容として伝えた。
エネルギー省は、高度な生物学的研究を行う国立研究所を所管する。報道に関し、サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)はCNNテレビで「否定も肯定もできない」と語った。その上で、「バイデン大統領は特に、エネルギー省傘下の国立研究所を真相究明の作業に参加させるよう求めた」と付言した。
米政府が2021年10月に発表した新型コロナの起源に関する調査報告書によると、動物からの自然暴露説と、中国の武漢研究所からの流出説で情報機関の見解が分かれ、結論に至らなかった。今回報道された報告書は21年の調査結果を一部更新するものだが、米政府内で見解は依然として割れている。