苫小牧市中学生主張発表大会(14) 努力賞 「地域とのつながり」 緑陵中学校2年 三浦 怜海さ  ん

  • 特集, 苫小牧市中学生主張発表大会
  • 2023年2月9日

  ペッタン、ペッタン。

  「つきたての餅は美味しいよ!」

  「もっとこっちに来てついてみなー。」

  「私もついてみたい!」

   これは町内会の餅つきの様子です。私が住んでいる町内会では、餅つきやゴミ拾い、クリスマス会や物作り体験などの様々な行事を通じて、地域の方々と交流することができます。私はこのように、地域とつながりをもって生活することを特別なことだとは思っていませんでした。しかし、中学校に入って、それが貴重な機会であったことに気が付きました。小学生の頃は地域の方と交流するレクのような行事がありました。しかし、中学生になってからは、そのような行事がすごく減ってしまいました。そのため、地域の方と交流し、共に過ごす時間が少なくなりました。これは、すごく寂しいことです。

   中学生になった今、地域との関わりについてもう一度考えてみました。その中で気が付いたのは、地域の方々と交流することには、多くのメリットがあるということです。その中から私は、大きく二つのメリットについて具体的に考えてみました。

   一つ目のメリットは挨拶をすることによって社会性が身につくということです。地域の人との交流を大事にすることで自然と挨拶の習慣が身についてきます。挨拶は、社会に出て生活するうえでとても大切なことです。普段挨拶を積極的にしない人にも、ぜひ挨拶をしてみてほしいです。

   しかし中には勇気が出ず、挨拶ができない人もいるかもしれません。そこで、学校行事として地域の方々と交流できる場をつくるのがよいと考えました。そうすることで、いままでよりも地域の方々と関わりやすくなるのではないでしょうか。

   私の住む地域では、これまでの行事で地域の方々と顔見知りになり、日ごろからの交流があります。そのため、話しかけたり、挨拶をしたりすることが、とても気軽にできます。私もなかなか勇気が出ず、挨拶ができないことがありました。しかし、地域の行事に参加して、たくさんの人と関わるうちに、挨拶どころか話しかけることもできるようになりました。挨拶はする側も、される側も、うれしい気持ちになれます。もっと挨拶が気軽にできるようになれば、地域の方々との関わりも自然と深まり、社会性も身についていくことでしょう。

   二つ目のメリットは、多くの年代の方と関わることでコミュニケーション能力が身につくということです。地域には、就学前の小さな子供から、お年寄りまで幅広い年代の方々が暮らしています。普段関わる機会のないお年寄りの方とお話する時には、ゆっくりと丁寧に話をする必要があります。小さな子供と話すときには、目線を合わせてあげるように気を付けます。幅広い年代の方と関わることで、私たちは適切なコミュニケーションを学ぶことができます。すると、たくさんの人と上手に会話を楽しむことができるようになります。

   しかし、今は新型コロナウイルスが流行しているため、リモートを使った方が安全で便利だと考える人もいるかもしれません。確かに、交流する場をたくさんつくることは難しいかもしれません。しかし、すべてをなくしてしまわず、できるだけ交流を持つことが、コロナが終息してからの生活に、多くの影響を与えるのではないでしょうか。リモートで済ませてしまうことは、体験する機会を奪うことになります。人と直接関わることで学べる距離感も分からなくなってしまいます。また、普段から交流の機会を持ち、地域の方とつながっていれば、災害が起こった時にもお互いに助け合うことができるでしょう。

   このように地域とつながりを持つことで、交流の中でいろいろな年代の方と関わり、社会性が身についていきます。コミュニケーション能力を育む機会も生まれます。今まで体験した町内会での行事は、どれも楽しいものばかりでした。そんな楽しさを皆さんにも味わってもらいたいです。もう一度地域に目を向けてみませんか。

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