【カフラマンマラシュ(トルコ)時事】トルコ南部で6日未明に発生した大地震による死者は8日、隣国シリア側と合わせて1万2000人以上となった。9日午前4時17分(日本時間同日午前10時17分)で行方不明の被災者の生存率が下がるとされる「発生から72時間」となる中、トルコでは政府への批判が高まっている。
トルコ当局によれば、トルコ国内ではこれまでに9057人の死亡が確認された。負傷者は5万人以上。一方、AFP通信によると、シリアでは、2992人の死亡が判明した。
捜索活動が続けられるトルコの被災地では、家族や友人らの生存を願う人々が積み上がったがれきの山を見守った。ロイター通信によると、発生から時間がたつにつれ、救援態勢への不備が指摘され、被災者や野党を中心に政府に対する批判が高まっている。
こうした中、エルドアン大統領は8日、地震発生後初めて被災地入りし、南部カフラマンマラシュ県を視察した。AFP通信によると、エルドアン氏は1年以内の復興を約束。批判を踏まえ、「当初、空港や道路で問題があったが、改善されている」と不備を認めた。
一方、「このような災害に備えるのは不可能だ」と反論した。