囲碁の中学生棋士、仲邑菫三段(13)が上野愛咲美女流棋聖(21)=女流立葵杯と合わせ女流二冠=に挑んだ第26期女流棋聖戦3番勝負の第3局が6日、東京都内で打たれ、仲邑三段が250手で白番中押し勝ちし、2勝1敗として初タイトルを取った。日本棋院によると、13歳11カ月でのタイトル獲得は、2014年に会津中央病院杯で優勝した藤沢里菜女流二冠(24)=当時二段=の15歳9カ月を更新し、男女を通じて最年少記録となった。
終局後、記者会見した仲邑三段は「タイトルを取るのはすごく大きなことで、自信になった」と笑顔で語った。
仲邑三段は英才特別採用枠で19年4月、当時史上最年少の10歳0カ月でプロ入り。年々実力を伸ばし、昨年4月の女流名人戦と同7月の扇興杯で初タイトルに挑んだが、いずれも敗れていた。3度目の挑戦となった今回は、藤沢、上野両女流二冠の「二強」の一角を崩し、タイトルを奪取した。
囲碁界では、さらに年下の棋士がデビューしており、仲邑三段は「これからもどんどん入ってくる。尊敬されるような棋士になりたい」と気を引き締めていた。