母校の全国高校V祝福 レッドイーグルス駒大苫OB

  • アイスホッケー, スポーツ, レッドイーグルス
  • 2023年1月28日
駒大苫の連覇を伝える本紙記事を手に笑顔の(左から)髙田さん、髙木、大澤、越後マネジャー
駒大苫の連覇を伝える本紙記事を手に笑顔の(左から)髙田さん、髙木、大澤、越後マネジャー
2012年1月の高校総体優勝の歓喜に沸く髙木(中央左)と髙田さん(中央右)ら駒大苫選手たち
2012年1月の高校総体優勝の歓喜に沸く髙木(中央左)と髙田さん(中央右)ら駒大苫選手たち

  24日まで釧路市で開催された第72回全国高校アイスホッケー競技選手権大会で、駒大苫小牧が2年連続33度目の優勝を飾った。前回2連覇した2011年、12年の主力メンバーだったレッドイーグルス北海道のFW髙木健太(29)、大澤勇斗(29)、越後智哉マネジャー(30)、フロントスタッフの髙田航太さん(29)らが祝福の声を上げた。

   優勝の知らせを受け、大澤は「母校が勝つのはいつになってもうれしい」と目尻を下げた。越後マネジャーは「駒大苫は勝って当たり前―というプレッシャーを乗り越えて優勝した姿を尊敬している」と話した。

   駒大苫は04年から08年の高校総体で5連覇。09年、10年はFW三田村康平(30)とフロントスタッフの渡谷憲太さん(30)が所属した白樺学園高が2連覇。10年は決勝に駒大苫が進出したが、2―3で敗北を喫した。当時2年の越後マネジャーは「その年、高校総体決勝以外は全勝だっただけにすごく悔しかった」。

   悔しさをバネに、再び全勝で乗り込んだ翌年の第60回大会。決勝でGK小野田拓人(30)を擁する清水を4―0で抑え、大会史上初の全試合完封勝ちで3年ぶりの日本一に輝いた。2年間苦汁をなめた越後マネジャーは、初の制覇に「高校総体で優勝したくて駒大苫に進学した。是が非でも勝ちたかったのでうれしかった」。

   越後マネジャーらが最高の結果で引退後、当時2年の大澤、髙木、髙田さんらは新体制でもがいていた。南北海道高校新人大会では苫小牧工業に1―2で敗北。同大会の連覇記録が21で途絶えた。主将だった大澤は「どん底からのスタートだった。1、2年時は全勝で高校総体を迎えるのが当たり前だったので、責任を感じた」。副キャプテンだった髙木も「新人戦で負けたのはつらかった」と振り返る。

   過酷なトレーニングがチームをまとめ上げた。午前と午後の氷上練習後に雪の中を走り込み、再び氷上練習に励む日々。当時の鈴木司監督(現総監督)は「インターハイ決勝でそのプレーをするのか?」と何度も選手たちに問い掛けた。髙田さんは「練習はつらかったが、これだけやったんだから負けられない―と自信につながった」と話す。

   迎えた第61回高校総体では強豪に立ち向かった。初戦の埼玉栄に6―5、準々決勝は武修館を3―1で下し、八戸工大一との準決勝は体力差で9―1と快勝。決勝は予選で敗れた白樺学園。髙田さんがハットトリックを決める大活躍を見せたが、同点に追い付かれて勝負は延長戦へ。髙木が自らのシュートのリバウンドを押し込み、悲願の日本一をつかみ取った。髙木は「鈴木監督に『3年間で初めてシュートリバウンドのゴールを見た』と言われたのが記憶に残っている」と懐かしそうに振り返る。大澤も「同期が6人のみの中、全員で協力し合いながらチームを引っ張ることができた。集大成で優勝できた喜びは大きかった」と話した。

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