家族で楽しめる氷上ワカサギ釣りが、苫小牧市内でも始まった。昨年12月下旬に解禁となった有料の管理釣り場、勇払の通称・ハート沼は休日を中心に市内外の家族連れや釣りファンでにぎわっている。
ハート沼は、手ぶらで来場して釣りができる、さおや餌、仕掛けなど釣りに必要な道具を一式セットにした料金体系が特徴。連休の9日は、110張りの釣りテントすべてが予約の釣り人で埋まった。
沼の南岸側に陣取った小樽市の常木伸吾さん(40)は幼児を含む家族4人で来場。「さおは時々ぴくぴく揺れるけれど、なかなか掛からない」とこつをつかみかねているよう。子どもが氷の穴をのぞいては「お魚さん見えない」とこぼし、家族の笑いを誘っていた。
沼の中心のテントでは札幌市の中公宏昌さん(49)が親子3人で今季初のワカサギ釣りに臨んでいた。3時間で5匹とやはり苦戦気味。「群れはいるが、どうも食いが浅い」と思案顔。「日によって好不調のあるのが釣り。時間制限がないから、のんびり楽しめていい」と話し、底から表層まで狙いの棚を3人で変えて丹念に探っていた。
この日は地元のベテラン客も「午前中でようやく100匹ちょっと」と話し、魚の活性は低かった。前日は200、前々日は300匹を超えたという。繊細で奥深いのも魅力だが、タイミングや棚、誘いのこつをつかめば手軽に楽しめるのがワカサギ釣り。
管理する「勇払わかさぎ釣り運営事務局」によると、魚体は8~10センチ超で釣果は1組40~50匹が平均。いよいよ本番だ。
勇払ハート沼 沼ノ端から勇払マリーナに向かう道道苫小牧環状線沿い。テント釣りは大人2500円(外釣り2000円)、小学生以下は1500円(同1000円)でさお、リール、仕掛け、餌、いすなどのセット料金。営業時間は午前8時~午後5時。土日・祝日は早めの予約が必要。問い合わせは 携帯電話080(4047)8808。