動画投稿サイトでNHK党のガーシー(東谷義和)参院議員(51)が複数の著名人らを中傷、脅迫した疑いなどがあるとして、警視庁が暴力行為等処罰法違反(常習的脅迫)や名誉毀損(きそん)容疑などで、ガーシー氏の関係先を家宅捜索したことが12日、捜査関係者への取材で分かった。
警視庁はすでに著名人らからの告訴状を受理しガーシー氏に任意聴取も要請しており、押収物を分析するなどして活動実態の解明を進める。
捜査関係者によると、捜索は11日に行われ、ガーシー氏の動画投稿サイトの広告収益を管理する合同会社(東京都新宿区)の関係先を含む東京都や埼玉県内などの数カ所が対象となった。容疑を裏付けるため、関係者への聴取も進めている。
芸能界などの裏話を披露する「暴露系ユーチューバー」として知られるガーシー氏の投稿動画を巡っては、事業撤退を余儀なくされた企業もあったといい、同庁は威力業務妨害容疑などでも捜査している。
ガーシー氏は昨年7月の参院選当選後も、国会に一度も出席せず、アラブ首長国連邦(UAE)に滞在し続けている。警視庁は同年12月、告訴内容に関する事実関係確認のため、弁護士を通じて任意の事情聴取を要請した。
N党の立花孝志党首は同月27日の記者会見で、ガーシー氏が今月召集の通常国会に合わせて帰国し、警視庁の聴取に応じる意向だと説明。同氏も自身のSNS上で、「帰国した際に捜査に協力するとも伝えてる」などと投稿していた。