イーグルス3位で終える 全日本アイスホッケー選手権A

  • アイスホッケー, スポーツ, レッドイーグルス
  • 2022年12月19日
3位決定戦〔レッドイーグルス―日光〕第1ピリオドにゴールを決める高橋=18日、長野・ビッグハット
3位決定戦〔レッドイーグルス―日光〕第1ピリオドにゴールを決める高橋=18日、長野・ビッグハット
決勝〔東北―ひがし北海道〕優勝を決めて歓喜に沸く東北の選手たち=18日、同
決勝〔東北―ひがし北海道〕優勝を決めて歓喜に沸く東北の選手たち=18日、同

  ―東北フリーブレイズ 5年ぶりV

   【長野市、倉下鈴夏】第90回全日本アイスホッケー選手権大会A最終日は18日、長野・ビッグハットで決勝が行われ、東北フリーブレイズが2連覇中のひがし北海道クレインズを下し、5年ぶり2度目の栄冠に輝いた。17日の準決勝でひがし北海道に敗れたレッドイーグルス北海道は3位決定戦で栃木日光アイスバックスに4―3で勝利を収めた。前身の王子時代の88回大会(2020年、八戸市)以来2大会ぶりの3位に甘んじた。

 18日

   ▽決勝

  東北フリーブレイズ4―3ひがし北海道クレインズ

   ▽得点者【東】田中遼(所)杵渕(猪狩)佐々木(武部、ロウラー)山本【ひ】齋藤、磯谷(松野、松金)磯谷(池田)▽GK【東】橋本【ひ】脇本▽シュート数【東】33【ひ】44▽反則【東】8分【ひ】36分▽パワープレー得点【東】1【ひ】0▽キルプレー得点【東】0【ひ】0▽観客数1200

   ▽3位決定戦

  レッドイーグルス北海道4―3栃木日光アイスバックス

   ▽得点者【レ】彦坂(今、入倉)高橋(ハリデー、橋本)入倉(三田村、百目木)中屋敷【日】鈴木雄(古橋、佐藤)相馬(佐藤、清水)清水(大椋、相馬)▽GK【レ】成澤【日】ベンガート▽シュート数【レ】21【日】34▽反則【レ】31分【日】10分▽パワープレー得点【レ】1【日】1▽キルプレー得点【レ】0【日】0▽観客数980

   開始早々、数的有利なパワープレーを生かして彦坂が今からのパスをゴールにたたき込んだ。その後も高橋、入倉がゴール。第2ピリオドも耐えしのいだ。最終ピリオドは日光の6人攻撃などで3失点もリードを守り切った。

 17日

   ▽準決勝

  ひがし北海道クレインズ2―1レッドイーグルス北海道

   ▽得点者【ひ】大津晃(矢野、大津夕)大津晃【レ】高橋(中島、佐々木)▽GK【ひ】脇本【レ】成澤▽シュート数【ひ】31【レ】37▽反則【ひ】6分【レ】4分▽パワープレー得点【ひ】0【レ】0▽キルプレー得点【ひ】0【レ】0▽観客数82

   一歩も譲らない攻防を見せ、第2ピリオドまで互いに無得点。試合が動いたのは第3ピリオド10分すぎ。ゴール裏から中島が出したパスに高橋が反応し、GKとの1対1の駆け引きを制した。しかし11分すぎ、ひがし北海道が同点に追い付き、延長からGWSまでもつれる激戦を落とした。

  東北フリーブレイズ,5,,2-11-01-3延 長1-0,,4,栃木日光アイスバック

   ▽得点者【東】田中遼(生江)小原(佐々木、山田)生江(所、杵渕)篠原(猪狩)生江(田中遼、佐々木)【栃】鈴木健(大椋)出口(古橋)鈴木雄(古橋、早田)鈴木雄(佐藤、大椋)▽GK【東】畑【栃】井上▽シュート数【東】29【栃】41▽反則【東】10分【栃】6分▽パワープレー得点【東】1【栃】1▽キルプレー得点【東】0【栃】0▽観客数1068

 ―REH、リーグ戦へ気持ち切り替え

 わからない―。4年連続の準決勝敗退が決まった17日、イーグルスの菅原監督は思案に暮れた。第3ピリオドに先制したものの、すぐに追い付かれてGWSで逆転負け。今年3月のジャパンカップ2021―22プレーオフでは3連勝するなど、短期決戦でも勝てる自信を付けていたはずだった。それでも一発勝負の「全日本選手権ならではの戦い方」をチームに浸透させ切れなかったという。

   今大会はけが人の影響も大きかった。開幕前から離脱している小林に加え、主力FW2選手が骨折。「痛みに耐え、気迫を見せて必死にやってくれた。選手たちには感謝しかない」

   アジアリーグプレーオフも見据えた試合展開にしようと、18日の3位決定戦の試合前には長い時間をかけてミーティングを行った。24日から再開するリーグ戦では、順位を上げるべく一試合も落とせない連戦が続く。橋本主将は「課題の第3ピリオドで失点を重ねず勝ち切るべく、チーム一丸となって一つ一つ積み上げていきたい」と気持ちを切り替えた。

 ―東北栄冠奪取「3度目の正直」

   東北が連日の延長戦の末、ひがし北海道を下した。大久保監督の目は赤く潤み、大粒の涙をこぼした。ひがし北海道と決勝で対戦するのは3度目。2019年から決勝に駒を進めるも、栄光に手が届かずにいた。

   第1ピリオドで数的有利なパワープレーの得点を含め3得点。しかし第2ピリオド終了間際に失点を許し、最終ピリオドに同点に持ち込まれ、勝負はGWSまでもつれ込んだ。最後の最後に決めたのは主将のFW山本。頼れるキャプテンをチームメートが囲み、喜びの輪が広がった。

   今季はアジアリーグで5位と苦戦を強いられている東北。山本は「きょうの勝ちがチームを変える第一歩になる。短期決戦で結果を出せた流れをリーグに持ち込みたい」と力を込めた。

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