第53回北海道中学校アイスホッケー大会は10~12日、札幌市の月寒体育館、星置スケート場でトーナメントが行われた。東胆振B(苫小牧明野・啓明・明倫・和光)が決勝で全十勝C(帯広第四・第五・西陵・浦幌・音更・下音更・豊頃・幕別・札内・札内東)に2―3で惜敗し準優勝。3位の釧路景雲を含めた3チームが来年1月に栃木県日光市で行われる全国大会出場権を獲得した。苫小牧緑陵、東胆振A(早来・苫小牧青翔・苫東)は2回戦で涙をのんだ。
北海道中学校体育連盟などが主催した今大会には、道内各地区の予選会を勝ち抜くなどした10チームが出場した。
▽決勝
全十勝C3―2東胆振B
▽得点者【C】佐々木(梅本、関口)大井(高嶋)大井(高嶋、樋口)【B】三橋(花田、小野寺)佐々木(伊部)▽GK【C】原田【B】神山
東胆振Bは2点を追う第2ピリオド2分すぎ、数的優位なパワープレーでDF三橋が相手ゴール前でFW花田のパスを押し込み得点。再び2点差とされ迎えた第3ピリオド19分すぎにはFW佐々木が加点し、そこから6人攻撃を仕掛けたがあと一歩及ばなかった。
▽3位決定戦
釧路景雲3―2清水御影
▽準決勝
東胆振B4―3清水御影
▽得点者【B】花田(伊部、仁井元)仁井元(伊部、花田)花田(仁井元)伊部【清】井幡、太田(山田、光井)光井(日向)▽GK【B】神山【清】梶谷
全十勝C3―1釧路景雲
▽2回戦
東胆振B7―3札幌合同
▽得点者【B】花田(仁井元、伊部)仁井元(伊部)花田(伊部)小野寺(伊部)仁井元(伊部)三橋(伊部)大矢【札】オーデルマット、オーデルマット(草間)草間▽GK【B】神山【札】本間
全十勝C5―2東胆振A
▽得点者【C】樋口(佐々木)天内(高嶋)高嶋(佐藤)樋口(天内)高嶋(樋口、天内)【A】佐藤(山下)高木(酒井、山下)▽GK【C】原田【A】江上
清水御影2―1苫小牧緑陵
▽得点者【清】中村、光井(井幡)【緑】伊部▽GK【清】梶谷【緑】山田
釧路景雲3―1釧路鳥取
▽1回戦
釧路鳥取4―3全十勝B
清水御影5―1釧 路 B
―主将・伊部、大車輪の活躍
東胆振BのCF伊部主将(明倫3年)が復帰戦で大車輪の活躍を見せた。全3試合で13点を挙げたチーム総得点の大半に絡む1得点9アシスト。「仲間をうまく生かすことができた」と胸を張った。
胆振地区予選(11月)のリーグ戦初戦で左肩をけが。はやる気持ちを抑えながら残り試合を欠場し、全道大会に向け療養していた。
充電たっぷりで臨んだ今回は主に同じFWラインを組む仁井元(明倫3年)、花田(和光2年)の得点を何度もお膳立て。「2人とも得点能力が高いので、しっかりパスをつなぐだけだった」と言う。
苫小牧勢として2014年以来7大会ぶりの優勝にも手が届きそうだった。「決勝は疲れもあり、自分たちの気持ちの弱さが出た。全国に向けて体力やメンタル面を鍛えたい」と前を向く。
特別な思いで大舞台を見据える。2年生だった昨年は東胆振Aの一員としてプレーし3位で全国大会(釧路市)出場を決めたが、新型コロナウイルスの影響で試合前日に中止の悲報を受けた。
「俺たちの分も全国優勝を」。涙に暮れる先輩たちから受け取った言葉に奮い立った。伊部は「全国制覇しか見てない。必ず取ってくる」と誓った。