春に有料釣り施設として開放が始まった苫小牧港・東港の一本防波堤(内防波堤)が、10月30日で今季の営業を終了した。釣りファン注目の釣果は、ブリ並みサイズの76センチハマチをはじめ50センチ級アブラコ(アイナメ)、同じくトウベツカジカなど期待通りの大物も。来季も話題を集めそうだ。
オープンしたのは4月23日。運営する苫小牧港釣り文化振興協会によると、春カレイの4~5月はクロガシラが主役で最大は47センチ。型は30~40センチ台が多く、釣り人が届け出た釣果だけでも120匹以上を数えた。アブラコは50センチを筆頭に40センチ台が釣果の中心。カレイはほかにマガレイ40センチやイシガレイ、スナガレイが釣れた。東港はサクラマス狙いで胆振太平洋の早場だけに、5月は2匹上がった。
6月はサクラマスの釣果が好調だった。スタッフが確認した分でも16匹。大物はクロガシラ52センチを筆頭にアブラコ51センチ、クロゾイ51センチ、マツカワ46センチだった。
7~9月は家族連れなどが数釣りを楽しむ釣り場として活況を呈した。サビキで楽しめる20~40センチのサバの群れが7月上旬に岸寄りし、以降、開放日は連日3桁釣果。大サバも全体で1日に2桁釣れて、釣り場の人気魚種に躍り出た。特に8月13、21日は「釣り場はお祭り騒ぎ」とスタッフが評するほどサバが好調。21日はフクラギ60匹をはじめカンパチ、ヒラメといった高級魚も釣れ、終日、歓声が上がった。大物では55センチのアブラコ、104センチのカスベが話題を呼んだ。
秋は台風の影響で開放日が限られた。それでも強烈な手応えが楽しめる大型の青物が釣り場をにぎやかにし、9月4日に76センチのハマチ、10月2日は74センチが上がって釣り人の期待に応えた。その後は抱卵のトウベツカジカが岸寄りし、その卵を狙った大物も連発。50センチ台のアブラコや秋カレイシーズンのクロガシラ40センチ台が釣り人を喜ばした。
利用者は7、8、10月がいずれも500人超。シーズンで延べ2838人が来場し、順調な入り込みだった。次年度も4月から土日・祝日に有料開放する予定。