新施設お披露目 鵡川ししゃもふ化場落成式

  • ニュース, 白老・胆振東部・日高
  • 2022年11月25日

 むかわ町洋光の敷地に、10月末に完成した新しい鵡川ししゃもふ化場のお披露目を兼ねた落成式が24日、町産業会館などで開かれた。来賓や関係団体、工事関係者など50人が駆け付け、新たな施設の完成を祝うとともに、ここ数年、水揚げ量が記録的に落ち込んでいる「町魚」の復活に期待を寄せた。

 町などによると、新たなふ化場には鉄骨平屋建ての養魚池棟と鉄筋コンクリート造り平屋建ての沈砂・配水槽棟があり、建物の総面積は約745平方メートル。

 養魚池の水は河川「鵡川」から直接取水し、良質な水質、環境の中で自然産卵させ、冬場に施設で管理した後、ふ化した仔魚を排水とともに鵡川へ放流する。

 ポンプを可動させる電力には、太陽光発電による再生可能エネルギーを使用。河川や施設のデータ収集により、シシャモに最適な環境づくりを行うことができる。事業費は7億6800万円で鵡川漁業協同組合が管理、運営する。

 施設のお披露目に先立ち、町産業会館で行われた落成式で竹中喜之町長は「シシャモは先人から引き継いだという伝説があり、町民に大きな影響を与えている魚。新施設の完成を契機に町としても漁協や調査機関と一層の連携を図り、生態の解明、資源の回復に努めていく」と式辞を述べた。

 この後、バスでふ化場まで移動し、同漁協担当者の説明を聞きながら、施設内を見学した。

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