女子アイスホッケーチームのトヨタシグナスが9月の2022オータムレディースカップで2連覇を達成した。10月の苫小牧民報杯では宿敵の道路建設ペリグリンに延長戦の激闘の末に敗れたものの、今季スタートの公式戦を制したことで、チームは25日からスタートする第11回女子日本アイスホッケーリーグ(スマイルリーグ)の第2次リーグに向けて意気上がる。
1回戦は高須クリニック御影グレッズに7―0、2回戦は釧路ベアーズに8―0で大勝。Daishinとの決勝では、3―0と攻撃、守備ともに力の差を見せつけた。今隆之監督は「うれしいの一言。今シーズン最初の公式戦を全試合完封で優勝できたことは、選手の自信にもつながってくる」と目を細めた。
決勝は0―0で迎えた第3ピリオドに、日本代表(スマイルジャパン)としても活躍するFW志賀紅音が均衡を破る2得点。DFの桜井芽愛が追加点を挙げて突き放した。志賀は「チームのために自分ができることに集中して臨んだ。みんなで勝ち取った優勝、今後の弾みにしたい」と話した。
主将を務めるFW伊藤優希は「チーム内での競争も激しくなり、雰囲気も状態も良い。楽しむことを忘れずに今後もタイトルをつかみたい」と語った。完封勝利の立役者、GKの佐々木玲果は「シーズン最初の公式戦、無失点で勝つことを意識してプレーした」とゴールを死守しチームを支えた。
今監督は「ベテラン選手の引退もあり、各選手が責任感を持って励んでいる。チーム内でのポジション争いも激しく大きく成長していると感じる」。選手間のコミュニケーションが増えたことが一番大きいと話すように頼りになる伊藤主将をたたえた。
完封勝利にはGK、DFはもちろん、FWの守りの意識が高くなった。「攻守で各選手がお互いをカバーすることで、選手同士の歯車がかみ合った。まだまだ反省点も多いのでいかに修正していくかが今後は大切」(今監督)。
チームは10月に開幕した第11回女子日本アイスホッケーリーグの第1次リーグAプールで1位通過。飛躍的な成長を見せている。「常に挑戦者の気持ちで挑む。他チームも力をつけて臨んでくるので、負けない気持ちと体力の強化に努めたい」と二つ目のタイトルへ闘志を燃やしている。