アイスホッケーアジアリーグ2022―23は19、20の両日、白鳥王子アイスアリーナ=苫小牧市=などで6試合が行われた。ホームのレッドイーグルス北海道はHLアニャンとの首位攻防戦で2連敗、2位に後退した。両日は1200人以上の観客が詰め掛け、アニャンとの激闘に声援を送った。
20日
▽6回戦(白鳥王子アイスアリーナ)
HLアニャン4―3レッドイーグルス北海道
▽得点者【ア】バク・ジンギュ、イ・ヨンジュン(アン・ジンフィ、バク・ジンギュ)キム・サンウク(キム・ウォンジュン、ガン・ユンソク)イ・ドンク(キム・サンウク、キム・ギソン)【レ】中島(中屋敷、佐々木)高橋(佐々木、大澤)中島(高橋、橋本)▽GK【ア】マット・ダルトン【レ】成澤▽シュート数【ア】27【レ】39▽反則【ア】8分【レ】6分▽パワープレー得点【ア】1【レ】1▽キルプレー得点【ア】0【レ】0▽観客数1263
試合開始からスピーディーなパス回しを繰り広げ、一進一退の攻防。百目木と久慈のベテラン2選手の躍動が印象的。第2ピリオドでは反則から失点したが、数的優位なパワープレーを中島が物にして同点に追い付いた。ゲーム終盤までお互い譲らない展開も、アニャンが逃げ切った。
▽4回戦(帯広の森アイスアリーナ)
ひがし北海道クレインズ4―1栃木日光アイスバックス
▽同(FLAT HACHINOHE)
横浜グリッツ2―1東北フリーブレイズ
19日
▽5回戦(白鳥王子アイスアリーナ)
HLアニャン3―1レッドイーグルス北海道
▽得点者【ア】キム・ウォンジュン(キム・サンウク、キム・ギソン)ナム・ヒドゥ(キム・サンウク、ガン・ユンソク)イ・ヨンジュン(アン・ジンフィ、バク・ジンギュ)【レ】橋本(佐々木、中屋敷)▽GK【ア】マット・ダルトン【レ】成澤▽シュート数【ア】31【レ】27▽反則【ア】8分【レ】14分▽パワープレー得点【ア】0【レ】0▽キルプレー得点【ア】0【レ】0▽観客数1267
第1ピリオドから両者ともに激しい猛攻を繰り広げ、フェンス際でのバトルが目立つゲームとなった。橋本が佐々木からのパスを押し込みゴールしたが、第2ピリオドではミスから連続失点。第3ピリオド前半のパワープレーも生かせず、痛い敗戦を喫した。
▽3回戦(帯広の森アイスアリーナ)
ひがし北海道クレインズ2―0栃木日光アイスバックス
▽同(FLAT HACHINOHE)
東北フリーブレイズ3―2横浜グリッツ
―守りの課題改善、戦術見直しを〔レッドイーグルス〕
19日の試合後、菅原監督は苦虫をかみつぶしたような表情で「我慢し切れなかった試合だった」とゲームを振り返った。1対1でパックを奪い返せない時間が長く続いた反省を生かし、20日は試合開始から複数人でパックを奪うなどプレースタイルに変化をつけた。指揮官は「体力を消耗するハードな2試合だったが、チームが一つになれた実感はある。守りの課題や戦術システムの見直しなど、目前の課題に向き合っていく」と話した。
20日の試合で1ゴール1アシストを決めた高橋は「DFが打ったシュートのリバウンドを押し込んだ。相木がキーパーによくプレッシャーをかけてくれた」と振り返った。「自分の持ち味は走りとアグレッシブさ」と自負する通り、2試合を通じてフェンス際で積極的なボディーコンタクトを見せた。2連敗にも「悔しいがずっと下を向いてもいられない。来週の試合に向け、全員で戦っていきたい」と気を引き締めた。
― 「粘り強く戦えた」ベグ・ジソン監督〔アニャン〕
白鳥王子アイスアリーナでレッドイーグルス北海道に2連勝した20日、アニャンのベグ・ジソン監督は「タフな2試合だったが、われわれは終始、良好で粘り強いプレーを実行できた」と上機嫌で語った。苫小牧の好敵手について、「簡単に勝てる相手ではない。チャレンジしたことで結果を物にできた」と言葉をつないだ。
現役時代はジム・パクの名で韓国系カナダ人選手としてカナダ代表にも選出され、NHLでは1990年代にペンギンズなどで活躍した名DF。試合後には視察に訪れていた日本アイスホッケー連盟の新たな男子代表監督で旧知の間柄のカナダ人、ペリー・パーン氏と懇談する様子も見られた。