道と札幌市などは16日、新型コロナウイルスの感染者を新たに1万1112人確認し、23人が死亡したと発表した。日別の新規感染者数は2日連続で1万人を超え、15日(1万906人)を206人上回って過去最多を更新した。前週の同じ曜日も12日連続で上回り、全国に先行して北海道で感染拡大の「新しい波」が勢いを増している。
鈴木直道知事は同日、上京して加藤勝信厚生労働相と会談し、本道の厳しい感染状況を共有。11日に政府の分科会が示したレベル分類の見直しなどを正式決定するため、岸田文雄首相が本部長を務める「対策本部会議を早期に開いて、速やかに基本的対処方針の見直しを。さらに首相が感染対策を国民に呼び掛けてほしい」と国に要請した。
死亡したのは、道発表の居住地非公表の9人(70代男性2人、90代男女3人、100歳代女性、年代・性別非公表3人)と札幌市の11人(70代男性、80代男女7人、90代女性3人)、旭川市の2人(60代男性、90歳以上女性)、函館市の1人(年代・性別非公表)。道内の死者は累計で2961人となった。
道は5078人の感染を確認。管内別の感染者(医療機関所在地別)の内訳は胆振管内494人のほか、石狩管内688人、十勝管内510人、空知管内508人、オホーツク管内462人、釧路管内298人、上川管内203人、後志管内182人、渡島管内148人、日高管内133人、根室管内91人、宗谷管内87人、留萌管内61人、桧山管内35人。この他、軽症者が自主検査で申請する陽性者登録センターは1178人だった。
札幌市は過去最多の4456人の感染を発表。旭川市818人、函館市567人も過去最多。小樽市は193人の感染を確認した。
新たなクラスター(感染者集団)の発生は▽胆振管内の医療機関(11人感染)▽同管内の高齢者施設(1)(12人感染)▽同(2)(6人感染)―など計37件と過去最多となった。
道内の感染者は延べ95万5623人となった。16日現在の重症は前日から1人増えて11人。入院患者の病床利用数は前日から5床減の1051床で、病床使用率は46・0%に下降した。