サケ「まだ終われない」 弁天海岸にファン通う

  • 釣り
  • 2022年11月17日
安平川左岸の海岸。河口近くはルアーの釣り人もさおを振る
安平川左岸の海岸。河口近くはルアーの釣り人もさおを振る
河口から遠い三日月沼の正面辺りも人気ポイントだ
河口から遠い三日月沼の正面辺りも人気ポイントだ

  苫小牧市弁天の海岸がサケ狙いの釣り人でにぎわっている。穏やかな日和なら平日でも20組ほどの釣座が一帯に並ぶ。華々しい釣果が聞かれるわけではないもののぶっ込み釣りなら砂浜の背後に車を止め、車中からさおを眺めることができるのはうれしい。寒さが厳しくなるこの時期、熱心なサケ釣りファンが通う穴場ポイントだ。

   苫小牧市錦岡から白老、登別にかけてのサケ釣りの人気ポイントは、おおむね11月の声をきくと釣り人が減る。寒さが厳しくなる上、9月の最盛期に比べると魚影自体が一気に薄くなるためだ。サケ釣りのさおを畳む釣り人も少なくない。

   ところがこの時期に釣り人が増えだすのが弁天海岸。太平洋、噴火湾一帯のポイントの中でも有数の遅場。晩秋から初冬の12月、さらに真冬の1月まで少ないながらも釣果がある。市外からも釣り人が訪れるなど知る人ぞ知るポイントだ。

   もっとも安平川はサケのふ化事業が行われておらず、サケの来遊数は少ない。地元・勇払在住の釣り人によると、全体で1、2匹程度、タイミングが良ければ釣れるという。

   取材した11月中旬の午後は5~6メートルの南西風が吹き、高くはないもののある程度波が立つまずまずの条件。ただし波打ち際は濁りがきつくなったこともあり、数人に話を聞いたところでめぼしい釣果はなかった。

   それでも安平川左岸、河口から1キロの標柱付近、さらに三日月沼前はそれぞれ好ポイントのため、午前から午後にかけてぶっ込みの釣座が連なった。砂浜近くまで車を乗り入れて魚信を待っていた千歳市の会社員(45)は「きょうはまだ誰も釣れていないようです。弁天はまだしばらく狙えますから、今後に期待です」と話し、大物の魚信をのんびりと待っていた。

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