今冬に懸念される新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行について、道は11日、1日当たり患者数のピークを新型コロナ約1万8000人、インフルエンザ約1万1000人の計2万9000人程度と推計していることを明らかにした。同日の道議会決算特別委員会(田中芳憲委員長)で鈴木直道知事が太田憲之氏(自民党・道民会議、千歳市区)の質問に答えた。
知事は同時流行に対応するため「外来医療体制整備計画」の策定作業を進めていると説明。計画には「医療機関の最大診療可能人数や陽性者登録センターの拡充を盛り込む」方針で、「専門家の意見も踏まえた上で道案として週明けに国に報告し、調整を進めていく」との姿勢を示した。
人口10万人当たりの新規感染者数が全国最多を継続する道内の感染状況については「地域実情に即して的確に対応できるよう、保健医療提供体制の強化を進めていく必要がある」と強調。14日から全道域で確保病床のフェーズを「2」(1855床)から最高レベルの「3」(2312床)へ引き上げることも説明し、「こうした重層的な取り組みを展開し、地域の対応力を底上げすることに加え、一般医療との両立を図りながら、道内どこの地域でも、安心して療養できる医療・療養体制をしっかり確保していく」と述べた。