政府は2日、2022年秋の褒章受章者を発表した。受章者は717人(うち女性158人)と29団体。学術や文化・芸術分野で優れた業績を挙げた人に贈られる紫綬褒章に、小説家の大沢在昌さん(66)、劇作家のマキノノゾミ(本名牧野望)さん(63)らが選ばれた。発令は3日。
大沢さんは推理小説「新宿鮫」シリーズなどで知られ、1994年に直木賞を受賞。バラエティーに富んだ作風で40年以上にわたり読者を楽しませてきた。
マキノさんは実在の人物をモデルとした舞台作品を多数手掛けた。詳細な歴史調査を行い時代背景を鮮明に描きつつ、大胆な創作も加えて独創的な舞台をつくり上げた。
身の危険を顧みず人命救助に尽力した紅綬褒章は静岡県焼津市のマグロ漁船「第15福積丸」の乗組員に贈られた。昨年5月、オーストラリア沖で事故に遭ったインドネシア漁船の乗組員20人の救助に貢献した。
受章者の内訳は、紫綬褒章が9人、紅綬褒章が7人と2団体、社会奉仕活動で実績を挙げた人が対象の緑綬褒章は17人(うち女性14人)と27団体、農商工業などで功績を残した人に贈られる黄綬褒章は242人(同16人)、産業振興や社会福祉に貢献した人が対象の藍綬褒章は442人(同128人)だった。