政府は1日、今冬の電力需給対策として、企業や家庭に節電を要請することを決めた。電力の供給余力を示す予備率は安定供給に最低限必要な3%を全国で上回る見通しだが、予断を許さない状況が続くと判断。12月から来年3月まで、「無理のない範囲での節電」を呼び掛ける。数値目標は設けない。
節電要請は今夏に続く措置で、冬に全国規模で求めるのは2015年度以来、7年ぶり。ロシアから液化天然ガス(LNG)の供給が途絶える恐れが拭えないなど、今冬の電力需給には不安が大きい。
政府は節電対策として、室内での重ね着や不要な照明の使用抑制を家庭に呼び掛ける。節電に協力した家庭・企業には、電力会社が付与する買い物などに使えるポイントを上乗せして支給する。