外国地名をニュースで読み、最近はパソコン画面を開いてとなるが、よく地図を見る。今なら「ザポリージャ」「へルソン」など、ロシア軍が侵攻中のウクライナ諸都市の位置を確かめて気をもむ。
〈首都ソウルと隣接した安養のほか旭川、八戸、釧路、日光、帯広、札幌、新横浜、そして苫小牧〉。国際アイスホッケー連盟公式ウェブサイトのニュース欄が22日付で掲載した英文記事の中にあった一節で試合会場となる都市名が列挙された。「ついにアジアリーグ復活」との大見出しで、リーグの状況や来歴が詳述された一文はウクライナの情勢と対照的。極東地域の一隅にいるわれわれにとって掛け替えのない日常の一端が回帰した証しとも思えてくる。苫小牧市の名は競技に関心を持つ諸外国の人々に向けて発信された。
新型コロナのため以前は3カ国合同で運営されてきたリーグが2季休止したものの、9月開幕の今回は韓国から唯一「アニャン」と片仮名表記が振られる安養のハルラが参戦して営みが再開。記事は休止前に参加していたロシア・サハリンの姿が今季はないことも紹介している。
本拠苫小牧のレッドイーグルス北海道は現在、勝率7割8分6厘で首位に立ち、2分4厘の差でハルラが追い、以下は日本勢3チームが続く。好調キープで9連勝後に日光で2連敗し、安養で2連勝。来週末から八戸で東北フリーブレイズと戦う。レギュラーリーグ後半が近づいて正念場はこれからだ。(谷)