パンダ、世代超え人気 初の繁殖に試行錯誤も―来日から50年・上野動物園

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  • 2022年10月27日
 昨年生まれた双子のジャイアントパンダ、雄のシャオシャオ(右)と雌のレイレイ(左)=17日、東京都台東区の上野動物園(公益財団法人東京動物園協会提供)

 日本に初めてジャイアントパンダがやって来てから、28日で50年を迎える。日中国交正常化を記念して中国から贈られたカンカン(雄)とランラン(雌)以降、昨年生まれた双子パンダまで、上野動物園(東京都台東区)のパンダは世代を超えて高い人気を保ってきた。

 1972年9月29日、田中角栄首相(当時)らが日中共同声明に署名した後、国交回復を記念して中国側からパンダ2頭が贈られることが発表された。受け入れ先となった上野動物園では急きょ準備を始めたが、実物のパンダを見たことがあったのは当時の飼育課長1人だけ。大橋直哉・教育普及課長(48)は「どんな動物かも、どう飼えばいいかも分からない。不安はかなりあっただろう」と苦労を推し量る。

 同園の職員だった佐川義明さん(75)は翌73年から通算23年間、計9頭のパンダを飼育した経験を持つ。72年10月28日にカンカンとランランが来園した当時は別の動物の飼育員で、2頭を初めて見たのは約1カ月後。「大きいな」というのが第一印象だったという。

 パンダは空前のブームを巻き起こし、74年度には入園者数が過去最多の764万人に達した。パンダ担当となった佐川さんは繁殖に向けて試行錯誤を重ねていたが、カンカンとの3回目の交配後、ランランが突然倒れた。妊娠中毒と腎不全と診断され、三日三晩、寝ずに看病したが死んだ。死後の解剖でおなかに胎児がいたことが分かり、「残念というか、何と言っていいか分からない」と今も悔しがる。

 この経験を次につなげようと、カンカン、ランランの次に来たフェイフェイ(雄)とホアンホアン(雌)では人工授精に挑戦。ようやく生まれたチュチュ(雄)は生後2日で死んだが、その後も人工授精が成功し、トントン(雌)とユウユウ(雄)が生まれた。パンダが一時不在となった時期もあったが、今は5頭のパンダが元気に過ごしている。佐川さんは「上野といえばパンダ。今後も飼育を続けてほしい」と話す。

 上野動物園によると、来園当初から受け継がれる飼育日誌は166冊目に入った。前園長で日本パンダ保護協会会長の土居利光さん(71)は「当初は国交正常化の象徴や珍獣のイメージが強かったが、今は『かわいい』存在になった」と分析。「パンダを通じて種の保存や動物の保護についても考えるきっかけになれば」と期待した。

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