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  • ニュース, 夕刊時評
  • 2022年10月19日

 年末が近づくと年に一度、鉄道時刻表を買っていた時代がある。時刻表は、数字をたどっていけば全国のどんな小さな駅にでも連れて行ってくれた。帰省の予算も予定もないのに、狭い4畳半で開いては閉じを繰り返したものだ。

 今年は、日本で初めて鉄道が開業して150年の記念の年。新聞やテレビでは鉄道の課題の分析や蒸気機関車に始まる新旧の車両などを紹介する特集が組まれた。鉄道ファンでもマニアでもないが、ついつい引き込まれた。先日のNHK総合テレビ「鉄道お宝フィルムが語る・知られざる日本」では、雪と格闘する豪雪地帯の国鉄職員の様子が紹介された。湿った雪に立ち往生したラッセル車の雪をスコップで取り除く職員らの不眠不休の奮闘を見て、胸が熱くなった。「鉄路はこんなふうに守られてきた」と改めて学んだ。

 道内の鉄道は木材や石炭の輸送用に整備が始まり用途が終われば廃止されるのが当たり前だったようだ。鉄路の歴史の多くは、遠ざかる汽笛のように、記憶に収まっている。新潮社「日本鉄道地図帳」には、消えた鉄路の名前が駅名や時刻表と共に並ぶ。日胆地区や石狩南部だけでも沙流鉄道や早来鉄道、王子の山線軌道、国鉄富内線―。

 20~30年後の北海道地図がどう変わるのかを想像してみた。見えたのは、札幌と新千歳空港周辺を除き、海岸線にも内陸にも大地を結び固める鉄路の線の少ない、どこからでも崩れ始めそうな北海道地図だった。(水)

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