【ニューヨーク時事】週末14日のニューヨーク外国為替市場では、日米金利差の拡大観測から円売り・ドル買いが進み、円相場は一時1ドル=148円86銭まで下落、1990年8月以来約32年ぶりの安値を更新した。午後5時現在は148円73~83銭と、前日午後5時比1円56銭の大幅な円安・ドル高。
前日発表された9月の米消費者物価指数(CPI)は市場予想を上回る伸び率となり、インフレ圧力の根強さを改めて裏付けた。米連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利上げ継続を後押しする内容で、日銀の金融緩和継続姿勢との違いが鮮明となった。
こうした中、海外市場で円安が進んだ流れを引き継ぎ、ニューヨーク市場は147円台後半で取引を開始。米長期金利の上昇を眺めて円売り・ドル買いが膨らみ、円は148円台に下落した。この日発表のミシガン大の経済指標も大幅利上げを促す内容となり、円売りが加速した。
取引終盤は日本政府・日銀による為替介入への警戒感もあったものの、米長期金利の高止まりを受け、148円台後半で推移した。