苫小牧市は8日、新型コロナウイルスのオミクロン株に対応した改良型ワクチン接種を市内49の医療機関で始めた。初回(1、2回目)接種を終えた12歳以上が対象で、旭町の沖医院には同日、18人が予約済み。朝から4回目までの接種券を手にした人たちが訪れた。
有珠の沢町の運送業吉田政美さん(57)は「糖尿病の持病があって心配なので、ワクチン接種は4回目」と言い、「3回目は腕が痛み、体もだるくて大変だったので、今回は何もなければいいが」と話した。末広町の会社員新谷克己さん(71)は「(4回目の予約を取れた日が)タイミングよく改良型でよかった」と喜び、「これで接種が終わってほしい」と願った。
苫小牧市医師会長を務める同院の沖一郎院長は「重症化を防ぐためにワクチン接種は有効。今年はインフルエンザの同時流行も心配されており、できるだけ多くの人に早めの接種をお願いしたい」と話した。
同日以降、12歳以上の3~5回目接種は全員、オミクロン株に対応した改良型ワクチンに移行する。対象者は約13万2000人。22日からは表町のグランドホテルニュー王子で集団接種も始まり、12月17日まで週2~4日開設する。予約は今月14日から、とまこまいコロナワクチンコールセンターで電話=0144(82)9660=かインターネットで受け付ける。
予約には接種券番号が必要で、接種券は前回接種から5カ月経過する時期に合わせて送付される。3、4回目用として送付済みの接種券はそのまま使える。国は今月下旬にも接種間隔を3カ月に短縮する方針を示しており、それ以降は6~8月に前回接種を終えた人に接種券が送付される見込み。
一方、国はオミクロン株派生型「BA.5」に対応した最新型ワクチンを5日に特例承認し、13日以降に順次、接種を開始する。また、生後6カ月~4歳児用のワクチン接種についても、24日以降に準備の整った自治体から始める方針を決めた。