北海道のロックフィッシングは夏枯れから秋のハイシーズンへ移行した。水温の低下とともに根魚の活動も活発になり、思わぬ場所で大物と出合えることも…。10月に入り、釣り倶楽部担当は、噴火湾の漁港へ足を運び秋の大物を狙った。
今回、訪ねたのは中規模の漁港。正午に現地に到着すると、岸壁の先端部に先行の釣り人がいた。漁港周囲の海底は砂地のため、投げ釣りでカレイを狙っているのかと思いきや、尋ねると「ヒラメを狙ってました」とのこと。
近辺で釣りをするため先行者にあいさつを済ませ、まずは漁港内の岸壁沿いを歩きながら海底に沈んでいるブロックや海藻の陰などを狙った。
使用したタックルは6・7フィートのロッドに2500番台のベイトリール。糸は1号のPEラインを選択し、先端に16ポンドのナイロン製ショックリーダーを結んで使用した。根魚釣りで海中の根固めブロックや消波ブロックの隙間を狙う場合、ラインがブロックとこすれて切れる場合が多い。そのため担当は、両手を広げた程度(1メートル半ほど)のショックリーダーを使っている。
仕掛けは10グラムのシンカー(重り)を使ったテキサスリグ。噴火湾だけに特産の”毛ガニ”を連想し、カニに近い色をした甲殻系ワームを使用した。
この選択が当たりだったのか、この日は20~25センチほどのクロゾイに同サイズのガヤ(エゾメバル)が5分に1匹程度のペースで飽きることなくヒット。最大32センチのクロゾイが釣れるなど、満足の釣果で納竿とした。
秋はアブラコ(アイナメ)やトウベツカジカの産卵シーズンでもあり、港や磯で大物を狙うことができる。ロックフィッシングの醍醐味(だいごみ)を実感できそうだ。