「運動会の予行練習してるワ」と一通のメッセージが届いた。大阪市に住む母からだ。
私は幼少期から高校まで大阪市内で育った。小学校は自宅のマンションから横断歩道を一つ渡るだけという、通学時間1分の所。自宅にいても学校のチャイム音は自然と耳に入るし、登下校時の子どもたちの声も鮮やかに聞こえる。
運動会間近にもなれば、当日放送する予定の音楽がスピーカーから風に乗って流れてくる。定番の「天国と地獄」やその時代にはやった曲。熱中症対策から、夏前に運動会を行う学校も多くなったが、今年も私の小学校は秋のようだ。
苫小牧に来て2年。市内では6月が主流だ。秋開催に慣れていた私にとっては違和感でしかなかった。それは他にも。「芋掘り」と聞くと、反射的にサツマイモを連想してしまう。「よそ者」と思い知らされる半面、よそ者だからこそ気付くこともできる。そう思いながら、これからも苫小牧のまちを観察していきたい。(樋)