西胆振のポイント巡り サケ釣り最盛期

  • 釣り
  • 2022年9月29日
チマイベツ川の河口周辺。早朝を過ぎれば人はまばらだ=伊達市黄金
チマイベツ川の河口周辺。早朝を過ぎれば人はまばらだ=伊達市黄金

  海岸のサケ釣りが最盛期だ。近年の釣りブームに加え、資源減少による価格の高騰もあって人気は過熱気味。苫小牧から白老の有名ポイントは札幌に近いだけに、休日ともなれば遠征組も交じって前夜から場所取りが繰り広げられている。そんな激戦区を避けて、のんびり楽しめる釣り場を探して9月中旬、伊達市と豊浦町のサケ釣り場を巡った。

   伊達市内は実績のある人気ポイントが多い。浮きルアー釣りに人気なのが、室蘭と伊達両市の境界にある黄金のチマイベツ川河口だ。ここはサケマス採捕の規制がないため、早朝は河口に釣り人が集中する。

   それでも右岸は砂浜が広いため、河口から100メートルも離れると初心者でも楽にキャスティングができるスペースがある。150メートルほど離れても波打ち際をサケが回遊し、群れてもじったりジャンプしたりする様子を確認できる日もある。モチベーションが高まる。

   ただ、遡上(そじょう)待ちのサケはルアーに目が慣れやすい。河口付近はおびただしいルアーが常に飛び交うためだ。当然反応は鈍くなる。新しい群れが来れば反応がいいだけに、タイミングが明暗を分ける。

   このほか伊達市内は西に向かって順に黄金漁港両脇の海岸、長流川河口につながる西浜海岸で実績がある。いずれも投げざおを使うぶっ込み、ルアーの釣り人がポイントをすみ分けして楽しんでいる。

   豊浦町は豊浦漁港脇の貫気別川が規制河川で、右岸の高岡海岸が好ポイント。河口から700メートルの規制区間があるにもかかわらず、護岸部分も砂浜も全域で実績があってぶっ込みの穴場だ。砂浜へは重たい道具を持って歩くことになるものの、初冬まで楽しめるため好んで入釣する愛好者も多い。

   また、ここは小型中心だがイシモチを中心にカレイも狙える好釣り場。休日はサケ釣りの傍ら、カレイ用の仕掛けも用意して楽しむ家族連れの姿も見られる。

   貫気別川の中流には、ふ化事業の親魚を捕獲するためのインディアン水車が設置されている。遡上したサケを見ることが可能だ。漁港付近には天然温泉の宿泊施設「しおさい」もあり、温泉に漬かれば疲れも癒える。のんびりとした釣行を楽しめそうだ。

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