苫小牧市は、新型コロナウイルスのオミクロン株に対応した改良型ワクチン接種の10月8日スタートを正式に決定した。初回(1、2回目)接種を終えた12歳以上を対象に、改良型ワクチンに一斉移行。49医療機関の個別接種で始める方針で、今月27日から市コールセンターなどで予約の受け付けを始める。併せて国が10月下旬にも接種間隔を3カ月に短縮する見通しとされる中、市はこれを前提にした日程設計で接種券の送付に踏み切る。
21日の医療機関向け説明会で公表した。
国の改良型ワクチン接種は20日にスタート。接種間隔は前回接種から5カ月経過で、4回目接種となる60歳以上を優先した上、10月から初回接種を終えた12歳以上に拡大する。市は準備期間などを踏まえて10月8日スタートとする代わり、同日から3~5回目接種を迎える12歳以上を全員、改良型ワクチンに移行する。従来型ワクチンは今月30日に使用を終え、10月1~7日を移行期間とする。
市は対象者が接種を迎える時期に接種券を送るが、国が接種間隔を3カ月に短縮する前提で、発送スケジュールも組む方針。このため10月中~下旬の送付分は、5月までに前回接種を終えた市民になるが、11月送付分(10月31日~11月22日発送予定)は、6~8月の前回接種終了者にまとめて送ることになる。また、3、4回目接種用として送付済みのものは、そのまま改良型ワクチン接種に使用できる。
市内の対象者は約13万2000人で、仮に6割が接種を希望した場合、年内に約7万9000人が接種する計算。ワクチンは10月上旬までにファイザー、モデルナ計約4万人分の配分が内定しており、12月までに全量が確保できる見通し。10月は個別接種がファイザー社製、高齢者施設などの巡回接種がモデルナ社製と使い分ける。また、開設時期は未定だが集団接種会場も開設する考えで、11月以降のワクチン使用区分などと併せて、改めて公表する予定としている。
説明会では医療従事者から「9月末に4回目接種をする方がいるが、そのまま打った方がいいのか、オミクロン対応を待った方がいいのか」と質問があり、市健康支援課は「本人の希望次第。現在のワクチンを9月中に打てば、年末にもう1回打てることになる。(10月スタートを)待てば少ない接種で済ませられる」などと答えていた。