衆院議院運営委員会は7日の理事会で、安倍晋三元首相の国葬に関する閉会中審査を8日午後1時から同委で行うことを決めた。岸田文雄首相と松野博一官房長官が出席する。国葬に対しては報道各社の世論調査で否定的な声が相次いでおり、首相は開催の意義などについて国民の理解を得たい考えだ。
野党側は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と自民党議員のつながりも追及する構えだ。立憲民主党の泉健太代表らが質問に立つ。審査は1時間30分程度となる見通しで、首相と官房長官の報告、与党側の質問も含む。
閉会中審査をめぐっては、立民など野党が世論調査を踏まえ、首相自身による答弁を要求。こうした圧力を受け、首相は8月31日の記者会見で「実施を判断した首相として批判を真摯(しんし)に受け止め、正面から答える責任がある」とし、国会で説明する意向を表明した。その後、与野党間で日程の調整をしていた。
安倍氏の国葬は今月27日午後2時から東京都千代田区の日本武道館で行われる。政府は皇族、国会議員、外国要人、地方自治体や各界の代表ら約6000人の参列を想定。会場の借り上げや警備、要人接遇などの経費として計16億6000万円程度を見込んでいる。