5日から3日間、3年ぶりにとまこまい港まつりが開催された。新型コロナの影響でこの2年間、苫小牧の風物詩的なイベントがほとんど開かれず、季節感を抱きにくい状況が続いていた。だからこそ華やかな浴衣で身を飾ったりして、露店を巡る笑顔の子どもや大人の姿に夏を感じた。
会場(中央公園)では、地元団体が設けたブースも目を引いた。苫小牧青年会議所は野鳥をテーマにした迷路を開設した。迷路の中には市内で見られる鳥の写真や解説文を展示。担当者は「子どもたちが郷土に目を向けるきっかけになれば」とブースの狙いを話した。港まつりは、さまざまな人の思いや願いが込められていることを実感した。
3日間の来場者数は延べ30万人。にぎわいをうれしく思う一方、会場近くでコロナ対応に追われる保健所や病院の職員を考えると複雑な気持ちになった。感染流行が早く終息し、来年こそは全ての市民が心からまつりを満喫できるようになればと願っている。(高)