市内ワクチン接種率が鈍化 3回目、若い世代で進まず

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  • 2022年8月9日

  苫小牧市で新型コロナウイルスワクチンの接種が鈍化している。接種率は7月末現在、初回(1、2回)が83%(うち5~11歳の小児が20・9%)、3回目が61・3%、4回目が11%。中でも3回目は全道、全国平均を下回り、年齢が若いほど接種率が低い。8日に国が新ワクチン接種を進める方針を決め、従来ワクチンのさらなる接種控えも懸念される中、関係者は「市内で感染拡大が止まらない。今あるワクチンで早期に接種を」と訴えている。

   全人口に対する接種率。7月31日現在、初回は14万174人、3回目は10万3558人、4回目は1万8529人が接種した。市内では53医療機関が個別接種を実施しており、初回の小児が10カ所、主に高齢者の4回目が48カ所など、対象や受け入れ条件の有無などで対応を分けている。

   3回目は初回と比べて伸び悩み、全国平均(7月末現在63・1%)、全道平均(同65・3%)を下回っている。60代以上は88・6%と順調だが、40~50代は64・9%、10~30代は40・8%で、年齢が低いほど見合わせている模様。市健康支援課は「副反応への懸念や職域接種が進まなかったことが要因」とみる。

   初回接種では、ハスカップぷらざなど市内4カ所の職域接種で2万人以上が打ったが、3回目の職域接種は優先接種のメリットがなくなり、トヨタ自動車北海道(3回目は約2600人が接種)のみが実施。同課は「若い人ほど普段から病院にかからず、『個人で予約してまで』とためらう人もいるのかも」などと推測する。

   一方、市内でも感染「第7波」が急拡大し、いまだピークが見通せない現状から、「接種券をなくしたが、接種したい」などの問い合わせが寄せられる。国は新ワクチンを早ければ10月にも始める方針を決めたが、接種間隔など詳細は詰まっておらず、市は予防接種法のコロナワクチン臨時接種期間、現時点で9月末までに接種が進むよう、インターネット交流サイトでもPRを強化。同課は「接種を考えている方は早めに予約を。接種券の再発行もしている」と強調する。

   今月から市内13医療機関で、ノババックス製の使用(初回、3回目)を開始。市医師会の沖一郎会長は「ファイザー、モデルナと比べて副反応が少ない」とし、「感染症対策やワクチン接種などに、いろんな意見があることは承知しているが、新たな基準ができるまでは最初のルールを守ることが大事。市内でも感染が拡大し続けており、一人でも多く、早く接種をしてもらいたい」と呼び掛けている。

   ワクチン接種全般の問い合わせは、とまこまいコロナワクチンコールセンター 電話0144(82)9660。

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