「友達の気持ちが分からない!」。そんな時はありませんか? 「何であの子は泣いているんだろう」「どうしてあの子は、これが好きなんだろう…」。その時、あなたはどうしますか? 相手の気持ちを理解しようとしますか? それとも、どうせ分からないのだからと諦めますか?
このお話の主人公、すばるくんにも分からないことがたくさんあります。「なぜ、自分はピンク色が好きなことをからかわれるのか」「なぜ、自分の一言で友達が泣いたのか」。すばるくんは、はっきりした答えは出せなくても、一生懸命相手の気持ちを考えて分かろうとします。しかし、一生懸命になり過ぎて、事態がとんでもない方向に転がっていき…?
世界中の人が、相手の気持ちを理解しようとしたのなら、どのような世の中になるでしょうか。そんなことを考えさせられるお話です。
(ポプラ社 1430円)
苫小牧澄川小学校
樋口成美