仕事で離れて暮らすお父さん、毎日忙しいお母さん、小学4年生の一真、そして一緒に暮らすことらのお話。ことらは16歳。人間でいうと80歳のおじいちゃん猫。今までは机やたんすの高い所がことらのお気に入り。でも、最近は乗らなくなった。さらにご飯も食べなくなった。
ある日一真が学校から帰ると、お母さんがぐったりとしたことらをキャリーケースに入れ、病院に連れて行った。するとある病気が疑われた。その病気は治らない、ただ進行を遅らせることしかできない。通院、検査、点滴、手術…。
ことらは大切な家族。でも治療費が掛かる。延命治療? 自宅療養? 家族の思いはそれぞれ。どうすることがことらの幸せなのか、家族でことらの命と向き合っていく。
一真の気持ちになって読んでみてください。
(くもん出版 1430円)
苫小牧澄川小学校
中山花紅