子どものための 選定図書 「ぼくんちのねこのはなし」 (3) 〔小学校中学年向け     〕 作・いとうみく 絵・祖敷大輔

  • 子どものための選定図書, 特集
  • 2022年8月8日

  仕事で離れて暮らすお父さん、毎日忙しいお母さん、小学4年生の一真、そして一緒に暮らすことらのお話。ことらは16歳。人間でいうと80歳のおじいちゃん猫。今までは机やたんすの高い所がことらのお気に入り。でも、最近は乗らなくなった。さらにご飯も食べなくなった。

   ある日一真が学校から帰ると、お母さんがぐったりとしたことらをキャリーケースに入れ、病院に連れて行った。するとある病気が疑われた。その病気は治らない、ただ進行を遅らせることしかできない。通院、検査、点滴、手術…。

   ことらは大切な家族。でも治療費が掛かる。延命治療? 自宅療養? 家族の思いはそれぞれ。どうすることがことらの幸せなのか、家族でことらの命と向き合っていく。

   一真の気持ちになって読んでみてください。

   (くもん出版 1430円)

   苫小牧澄川小学校

   中山花紅

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