全国的に新型コロナウイルス感染拡大の「第7波」が到来する中、胆振管内も感染再拡大の局面に入っている。年明けからの「第6波」と比べるとまだ波は小さいが、週合計感染者数は1カ月以上ぶりに500人に迫る勢い。中でも苫小牧市は前週(10~16日)、週別感染者数は3週連続増の240人で、6週ぶりに200人を超えた。
胆振管内の第6波による新規感染者数は、正月や冬休み、ゴールデンウイーク(GW)などで人流が活発化した後に急拡大し、その後緩やかに減るパターンを繰り返してきた。週合計感染者数は、1度目ピークが2月中旬の1500人台、2度目ピークが5月中旬の1800人台。6月は第6波では最も落ち着いた状況だったが、7月に入ると感染が再拡大。18日までの1週間に484人を数えた。
道が毎週月曜に公表する自治体別・週別感染者数で、苫小牧市は前週(10~16日)、前々週と比べて約35%増加した。胆振管内のほぼ半数を占めており、苫小牧保健所は「苫小牧は人の流れが活発なまちで、これまでも管内で先行して感染が広がってきた。第6波以降はずっと同じような傾向が続いている」と警戒感を強めている。
市内の新規感染者はワクチンの接種率が低く、行動範囲も広い30代以下の若年層が過半数。感染してもほぼ重症化しない代わり、無症状、無自覚のまま家庭内で家族にうつし、感染が広がる構図という。新たな変異株への置き換わりについては、振興局単位で公表していないが、同保健所は「変異株は出てくると思うが、これまでの対策は有効。各自でマスク着用や消毒、換気などを徹底してほしい」と訴える。
3月までの「まん延防止等重点措置」以降、コロナ対策の行動制限はなく、今夏はイベントなどを復活させる動きも目立つ中、「屋外でも人混みではマスクをしたり、熱中症対策で人と距離を取ってマスクを外したりと、常に感染対策を念頭に行動してくれたら」と呼び掛けている。