(3)若者支援 学費の心配なく学べる社会に 北洋大学2年 渡辺(わたなべ) あゆみさん(24)

  • 一票に託す 参院選 2022, 特集
  • 2022年7月4日
「金銭的な都合で大学に入れない人もいる」と渡辺さん

  部活動に資格取得のための勉強、アルバイトと多忙な毎日を送る北洋大学2年の渡辺あゆみさん(24)=苫小牧市もえぎ町=。「日々の暮らしにはお金が必要だが、勉強も部活動も大切。(学校生活に専念できるよう)大学無償化など学習環境づくりに力を入れてほしい」と学生の立場から政治への期待を語る。

   栃木県小山市出身。小学3年からバスケットボールに打ち込み、高校卒業後は静岡県内の企業に就職した。2年間実業団チームに所属したがけがで辞め、一念発起して2019年に建築を学べる青山製図専門学校(東京)に入学。修了後、北洋大に入った。

   同大の1年次から、日本学生支援機構の貸与型奨学金(1カ月6万4000円)を受けている。土日を含め週5日間、部活動の練習があり、アルバイトは週1日が限界。「もっと増やしたいが、勉強もあって難しい」。4年間の貸与で返済額は約300万円に上り、今後の返済が不安。給付型の奨学金は年齢制限で使えず、スポーツや学業で結果を出せば返還しなくてよい制度はないのだろうか―と思い悩む。「勉強したいけど、金銭的な都合で大学に入れない人もいる」と指摘。「学びたい人が幅広く学べるような施策を」と大学無償化を切望する。

   子育て支援にも関心を持っており、金銭面の補助はもちろん、子育てしながらでも働ける環境になってほしいと願う。「何か一つの政策というよりはバランスよく課題に取り組んでもらいたい」。自分たちの未来を託せる人に一票を投じたいと思っている。

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