選挙は風に左右される要素が強い。3年ぶりの参院選。全国的に立憲民主党に追い風は吹いていない。むしろ逆風に近い風が吹く。
「風は自ら起こすものだ。この言葉は小沢一郎さん(元民主党代表)から教えてもらったものだ。それを今回も実践していく」
25日に札幌のホテルで開いた集会。応援に駆け付けた小沢衆院議員に、こう宣言した。かつて秘書も務めた「小沢流」の選挙戦術で激戦区を勝ち抜く決意だ。
今回は旧民進党勢力から3人が出馬。立憲民主と国民民主の事実上の分裂選挙となった。石川氏は支持母体の連合北海道の推薦から外れ、組織票は期待できない。このため複数の勝手連組織を中心に、徹底した草の根運動を展開中だ。
「大きな組織が付いているわけではない。まずは草の根で訴えていく以外に私にはないんです」
元衆院議員で、3年前の知事選では鈴木直道知事と一騎打ちを演じ、敗れたものの96万票を得票。全道的な知名度は他の候補に負けない。さらに今期限りで引退する鉢呂吉雄参院議員が「後継者」として全面的にバックアップ。「まるで自身の選挙のように」旺盛なつじ立ちを続けている。
「昨年、鉢呂さんが私の所に来て、北海道をよく知る君が後を受けて頑張ってくれないかと言ってくれた。鉢呂さんのためにも、負けるわけにはいかない」
一番の争点に「物価高騰対策」を挙げる。「岸田インフレと言われているが、有効な手だてを現政権は打っていない」と指摘。「まずは所得税の減税、低所得者への現金給付。足りなければ消費税の一時的な減税。これを訴えていく」と力を込める。
立憲、自民共に「2議席獲得」が勝敗ライン。混戦を抜け出し国政復帰へ向け、ラストスパートに入る。
(終わり)