東部拠点「5割を奪還」―ウクライナ

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  • 2022年6月6日

  【ブリュッセル時事】ウクライナ東部ルガンスク州の残る拠点都市セベロドネツクでは、制圧を目指すロシア軍にウクライナ軍が激しく反攻している。ガイダイ州知事は5日、通信アプリに投稿されたインタビューで「市の半分は現在、われわれの軍が支配している」と主張。今月初めにはロシア軍の総攻撃で市の約70%が制圧されたとしていたが、ウクライナ軍が盛り返しつつある。

   ガイダイ氏は一方で、ロシア軍が10日までのセベロドネツク完全制圧を狙い、数日中に再び攻勢を掛けてくるとの見方も示した。市内には約1万5000人の市民が、退避できず取り残されているという。

   ゼレンスキー大統領は5日、前線となっている南東部ザポロジエ、ルガンスク州リシチャンスクの軍拠点などを訪問し、戦況の報告を受けた。南東部マリウポリから避難してきた住民らとも面会したゼレンスキー氏はビデオ声明で「わたしが会い、握手したすべての人々を誇りに思う」と語った。

   一方、首都キーウ(キエフ)に対する5日のミサイル攻撃について、ウクライナ国鉄のカミシン総裁は同日、キーウ南東部ダルニツァ地区の車両修理工場に被害が出たと、通信アプリで明らかにした。「東欧諸国が供与した戦車などを破壊した」とするロシア国防省報道官の説明を「プロパガンダだ」と一蹴。工場に軍用車両は存在せず、穀物などを輸出するための貨車を修理していたとしている。

   ウクライナへの軍事支援を続ける米欧諸国に対し、ロシアはいら立ちを強めている。プーチン大統領は国営テレビとのインタビューで、米欧が今後、射程の長いミサイルをウクライナに提供すれば「われわれの兵器を使って、これまで狙わなかった標的を攻撃する」と警告した。

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